英語の学習の際、最も基本的でありながら、高い壁となるリスニング。人が話すスピードや声のトーンや十人十色ですよね。そもそも何を言っているか全く聞き取れない、という人もいるかもしれません。
そこで今回は、リスニング力を伸ばす方法をお伝えします。ぜひ参考にしてみてくださいね!(英語以外の言語の学習にも有効です)
英語脳になればリスニングは上達する!
突然ですが、「英語脳」という言葉を聞いたことはありますか?リスニングの上達には英語脳を養うことが一番の近道です。
英語脳の重要性
「英語脳」とは、英語を英語で理解する力のこと。多くの人は外国語が聞こえた時、それを母国語に翻訳しようとしてしまいます。英語脳を養うことで、英語を英語で理解できるようになり、リスニングだけでなく、幅広く英語力を鍛えることができますよ。
英語を日本語に翻訳しない
英語を耳にした時、無意識に日本語に翻訳してしまっていないでしょうか?多くの人の頭の中は次のような流れになっているかと思います。
英語を聞く→日本語に翻訳して理解→返答を日本で考えて英語に翻訳→英語で返答
このような流れで英語を話してしまうと、どうしても会話のテンポが悪くなってしまいます。会話で重要なのは、何よりもテンポ。まさか返答に詰まって無言に…なんてことしていませんよね?英会話では、3秒以内に何かしらのリアクションを示すべき、とされています。それ以上間が開くと、話したくないと思われてしまうんです。そこで最初は、”Well…”や”Let me see”のような相槌を覚えておくことをおすすめします。今返答考えてるから待ってね!と、大抵の人は待ってくれます。
しかし、何よりも重要なのは日本語に翻訳しない癖をつけること。英語を英語のまま理解することに慣れていきましょう。
英語のシャワーを浴びる
もう1つ重要なのは、やはり英語のシャワーを浴びることです。自分の身の回りをできるだけ英語にしてみましょう。スマホの言語設定を英語にする、独り言や考え事を英語にする、分からなくても英語をたくさん聞ける環境に身を置きます。こうするだけでも、英語脳は養うことができます。
リスニングが苦手な人の特徴
リスニングが苦手、という人はどのような特徴があるのでしょうか?筆者自身、英語のリスニングは大の苦手だったので、自分の経験を元に考えてみました。
語彙力が足りていない
英語を聞いていても、単語の意味が分からなければ何も伝わりません。圧倒的に語彙力が足りていないと、どうしても英語を聞きとるのは難しく感じてしまいます。語彙力は全ての技能に必要不可欠な知識。いわば英語の基礎の基礎です。最低でも中学英語レベルの語彙力をつけておくと、日常会話は意外と簡単な単語だけで成り立っていることが分かってくると思います。
英語を聞くことに慣れていない
そもそも日本に住んでいるとなかなか英語に触れる機会がありません。英語の発音は日本語にないものもあります。英語を聞くことに慣れなければ、脳は英語を雑音として処理してしまうそうです。雑音をいくら聞いても、頭に入ってくるはずがありません。やはり語学は慣れが重要。たくさん英語を言いて、まずは英語の音になれるところから始めましょう。
発音のルールが分かっていない
英語には英語特有の発音のルールがあります。特に有名なのがリンキング。日本語は必ず母音と子音の組み合わせで音が作られますが、英語の場合、子音で発音が終わることが多々あります。
例えば、”I like it.”という文章で考えてみましょう。”like”の発音は”k”の音で終わっています。そのすぐ後に、”it”と母音から発音が始まる単語が続いていますよね。この場合、「アイ ライク イット」ではなく、「アイ ライキット」と”k”と”i”の音が繋がります。こういったルールをしっかり理解することで、単語が鮮明に聞き取れるようになります。
日常的に使う単語を耳から覚える
もしあなたが日常会話の習得を目指しているのであれば、日常的に使う単語だけに焦点を当てて学習すると良いでしょう。学会レベルの英語を学びたい人も日常会話から力をつけていくことをおすすめします。
単語帳は不要
英語を勉強する際、単語帳を購入していませんか?TOEICや英検などの英語資格試験を受験するのであれば、単語帳は必須です。しかし、もし英会話をやりたいのであれば、単語帳は無意味かもしれません。単語帳で扱われる単語は、日常会話で使うものもありますが、レベルが高いものもあります。日常会話で使うと違和感があるようなものまで…そこで、僕は日常会話であれば単語帳不要論を推しています。では、どうやって語彙力をつけるのか?それはとても簡単。身の回りのものの単語を調べてメモして自分なりの単語帳を作ってしまうのです。こうすることで無駄に難しい単語を覚える必要がなくなりますね。
常に英語で考えてみる癖をつける
みなさんは考え事や独り言を言う時、日本語を使っていますか?とても細かいことですが、こういった時の言語を英語に変換してみましょう。「日本語でこう言いたいんだけど、英語ではどう言えばいいんだろう?」この疑問が次々に出てくるはず。そしてそういった表現も全て自分用の単語帳にメモしていくのです。また自分が話せるスピードしか聞き取れないとも言われています。単語や文章を自分の口でも発音してみると、より多くの器官を刺激することになるので、よりしっかり覚えられますよ。
分からない→調べるの繰り返し
英語は分からないことがあって当然。最初から完璧に英語が理解できる人はいません。それはネイティブも同じ。彼らも最初は調べながら知識をつけていきます。「この単語なに?」「これどう言えばいい?」このような疑問を解消していくことで記憶に定着させることができます。そしてそれを全て単語帳にメモしましょう。できれば、過去にメモしてないかを確認するのがおすすめです。そうすることで、他の単語も目に入るので、一石二鳥です。
常に英語を耳にする環境を作る
語彙力がある程度身に付いたら、今度は英語のシャワーを浴びる準備をしましょう。語彙力がない状態でシャワーを浴びるよりも、ある程度学習してからの方がより効率的です。
エンタメでも効果あり
筆者の体験談ですが、高校生の頃リスニングが苦手でセンター試験(現・共通テスト)のリスニングは半分もとれていませんでした。そこで学校の往復、家の中などあらゆるところで洋楽をひたすら聞く日々。すると急に単語が明確に聞き取れるようになり、常に8割以上とれるようになりました。
英語のシャワーは何も教材である必要はありません。筆者のように、洋楽や洋画などのエンタメでも十分に効果を発揮しますよ。
音のつながりを意識する
先ほどリンキングという音のつながりの話をしました。せっかくならエンタメで楽しみつつも、この音のつながりを意識して聞いてみましょう。聞き取れなければ、同じところを何度もリピート再生。するといつの間にかはっきり聞き取れるようになるんです。ただし注意しないといけないのは、音楽も映画もその雰囲気に合わせて不正確な文法を使っていることがあります。エンタメはあくまでも音に慣れるために活用しましょう。
真似して発音してみる
音楽を聴いているとつい口ずさみたくなりますよね。周りに人がいれば難しいかもしれませんが、1人の時はぜひ音を真似して歌ってみてください。先にも書きましたが自分でも発音することで、口や耳などより多くの器官を刺激できるのでおすすめです。何より洋楽を歌えるようになったら、いざ外国人の友人ができた時、カラオケで思いっきり楽しめますよ。
膨大なインプットで英語脳を作ろう!
英語学習で重要なのはインプット。これでもか!というぐらいたくさんの英語に触れてたくさんの知識をインプットしましょう。十分なインプットを終えたら、英語を英語で考える癖を作り、英語脳を鍛えていきます。英語学習に近道はありませんが、英語脳を養うこと。これで、あなたの英語力は格段にアップしますよ!